今年は、公募期間中に東日本関東大震災が起こり、深い悲しみと将来への不安を感じながら、当初は、このような時期に開催しても良いのだろうかと疑義を感じておりましたが、全国から約200組の方からご応募いただいた作品に勇気を貰う事が出来ました。
今回は六甲山ホテル、オテル・ド・摩耶、六甲ヒルトップギャラリーが新たな会場として、ホテルのロビーやレストランの中にも展示。
出展作家には、大学枠を設けて神戸芸術工科大学、神戸大学、多摩美術大学が参加。昨年の公募大賞の藤江竜太郎さん、六甲ミーツ・アート大賞の角野晃司さんや、藤本由紀夫さん、西村正徳さん、北川貴好さん、六甲枝垂れ光の演出の伏見雅之さんも再び参加、さらに金氏徹平+ハジメテン、パラモデル、クワクボリョウタさん、濱口直巳さんが新たに加わり、イベントやワークショップで来場者の皆様と盛り上がりました。
公募作家は14組参加して頂き、今年の公募大賞(山本聖子さん)に加えて、準グランプリ(スサイタカコさん)、奨励賞(畑友洋・萬田隆さん)、六甲ミーツ・アート大賞にはクワクボリョウタさんが選出。
どの作品も、個性があり一つ一つ見応えのある作品を提案して頂きました。
来場者の方々の反応も昨年とは異なる点が多く、前回のアンケートでは「小学校の遠足振りに六甲に来ました」など近くにあって遠い六甲山のようでしたが、今回は昨年も来て頂いた方も多く、少しずつですがこの芸術祭が地元に根付いて来ているのかなぁと感じさせて頂きました。
同時に、前回以上に展示についてのご意見や感想も増えており、あらためて身を引き締めて取り組まなければという反省もあります。
また、神戸ビエンナーレと開催時期が重なり、神戸の海と山でアートが展開されましたが、昨年、公募作家だった方が数名ビエンナーレに参加されている事など、嬉しい知らせとともになつかしい面々にも出会えました。
私は、会期が始まる前にぼんやりとしていた「何か」について考えておりましたが、2年間を通じて、多くの来場者の方々と、参加されたアーティスト、現場のスタッフが出会う場が生まれ、そして再びここ六甲山で脈々と繋がって行く関係を大切にして行きたいと感じました。
そして、これからも六甲山の雄大な自然を背景に、豊かな芸術と、多くの出会いを楽しみしたいと思います。
最後になりますが、ご来場頂きました皆様、ご協力頂きました素晴らしいアーティスト、本展に係わって頂きました全てスタッフの方々に心より感謝申し上げます。
2011年11月30日(水曜日)
総合ディレクター/共同キュレーター
坂本浩章
総合ディレクター/共同キュレーター
坂本浩章
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