2010年8月31日火曜日

3週間ぶりの六甲山

8月27日、約3週間ぶりにガラス室に向かった。植物園ではカノコユリやヒゴタイが花開き、時の移り変わりを感じる。水屋の上のクローバが崩れているという情報があり、ガラス越しに目を凝らすと、それは本当だった。パソコンの上にも散乱している。だが恐れていたほどのダメージはなく、津山の地酒「加茂五葉」の一升瓶を中に忍ばせて形を整えた。















































































今日はクローバの干し草を室内に配置するのがメインの作業になる。絨毯やベッドのように敷き詰めてみたいと思いつつ、干し草を見て驚いた。黴びているのである。ガラス室の湿気については、職員から聞いていたが、まさかこれほどとは思わなかった。健康に悪いため、黴びた干し草は使えない。フワフワと漂う胞子を気にしながら、室外に積み上げる。展示計画は大幅変更を余儀なくされることとなった。

































湿気は心配でも、デリケートな紙の作品もそろそろ展示に入る時期だ。未発表の「ちびまるこちゃんキャンディー」は、著作権問題をクリアしていないが、別荘に飾るなら問題はないだろうと、机の前に貼ってみる。表札と郵便箱の位置も確認できた。太陽も傾きかけたので、稲籾を漉き込んだ葉書の作品「Seed Cards」を吊してみる。カードのボリュームによって展示空間が大きく変わるであろう。明日はこの作業に時間を取られそうだ。

太田三郎



















































2010年8月30日月曜日

制作日記 8月29日 (日) 作品"Picnic"のためのワークショップ

六甲ミーツ・アート「芸術散歩2010」 (9月18日から) で出す作品、"Picnic"の制作が始まりました!
昨日8月29日の日曜日、六甲山カンツリーにてワークショップをしました。集まってくださったみなさんに「動物」の絵を描いてもらいました。
すぐとなりで「ふれあい動物ランド」があったので、絵を描いてくれる子供達にはもれなく動物とふれあえる機会も作りました。手伝ってくださったのは、こえび隊でもお世話になった塩田悦子さんと、塩田さんからのご紹介でこえび隊の邑松真理子さん、山歩きの企画などをされているユーロ・スポーツの藤田まきさん。とても楽しいメンバーでした!

前日の六甲山上駅での納涼祭にも宣伝に行ったのですが、六甲山って地元のみんなに愛されている山なんだなー、って思いました。みなさんとても素敵です。
納涼祭では白馬堂のオリジナル手ぬぐいも購入、めっちゃかわいいです。店主のあさやんさんがあさやんのholoholo日記で昨日のワークショップの様子をアップしてくださっていました。うれしいです。

藤田まきさんのユーロトレックブログでも!
10月11日にはユートレックで六甲山のゴールデンルート(ロックガーデン~最高峰~有馬温泉)のコースを私と一緒に歩く、というありがたい企画も立てて下さいました。
有馬温泉には一度行きたいと思っていたので作品がんばらなきゃ!

写真はカンツリーでのワークショップの様子。















まっきーこと藤田まきさんと白馬堂のつゆちゃん。

藤田さんの山歩き企画はすごく楽しそうです!なにしろ彼女がとっても楽しい人だから。
10月11日には一緒に有馬温泉まで歩く事になりました!


















納涼祭で藤田さんに紹介して頂いたやまのさん親子。歩き出しそうな馬。




















りゅうのすけ画伯。すごい集中力で魅力的な絵を3枚も一気に描き上げてくれました。
「なに描こっかな~。」画伯は動物を観に行くことなく自分の想像を膨らませて描いてくれました。



















りゅうのすけ画伯作、「峠で出会うきつねと馬」。このタイトルを本人に言ったら、「そんなんちゃうわ!大人はわかっとらんなー。」と言われてしまいそうだけど私にはそう見えました。うまい!!!
















16家族が参加してくださって、29枚の絵が出来上がりました。この中から10~15枚程度選んででっかい動物ピクニックシートを作ります。

2010年8月27日金曜日

六甲山ツリークライミング 体験レポート

8月22日(日)、六甲山カンツリーハウスにおいて、六甲ミーツ・アート芸術散「2010」の招待作家、ジョン・ギャスライトさんによるワークショップ、「六甲山ツリークライミング!」が開催されました。

この催しは、六甲ミーツ・アート「芸術散歩2010」のプレイベント及び、阪急阪神ホールディングスグループの社会貢献活動「阪急阪神 ゆめまちチャレンジ隊2010」とのコラボ企画として実施されたもので、夏休み中の小学生達が、“木登り”にチャレンジしました。

 “木と友達になろう”という、ジョンさんの指導のもと、こども達が専用のサドルや、ロープを装着し、自分の腕と足を使って、園内の大きな松の木に次々と登りました。
地上約7mの樹上からの眺めに、まるで鳥や動物になったみたいと、一同大興奮でした。





























この他ジョンさんからは、木に関するお話しや自然の大切、生物の多様性などのお話しもたくさんしていただきました。
参加のこども達には、このワークショップを通じてきっと、いろいろな気づきや学びをしてもらえたかと思います。

という私も、実はこども達に混じってツリークライミングに挑戦しました。


















こども達がスイスイ上っていくので、「簡単そう」と思っていた私…、ところがいざ上り始めると、ゆらゆら揺れるロープに悪戦苦闘。ですが、何度か上ってコツがつかめてくると、こどもたちと同じペースで上れるようになりました!
 一番上まで行くと下から見上げたときよりも高く感じて、ちょっと怖かったのですが、近くでジョンさんに見守ってもらいながら安全に体験することができました。
樹上での眺めや風の心地よさが癖になりそうです。


なお、六甲ミーツ・アート「芸術散歩2010」の会期中に実施する、ジョンさんのワークショップ「空にハッピーシーズを飛ばそう」では、おとなの方にもツリークライミングを体験していただけます。(9/1から予約受付開始)

詳しくは、
をご覧下さい。

六甲山カンツリーハウス
広報担当 夏川佳子

2010年8月23日月曜日

六甲ミーツ・アート「芸術散歩2010」プレイベント 谷山恭子ワークショップ 「動物」の絵を描こう!
















六甲ミーツ・アート「芸術散歩2010」の開催に先駆けて、
8月29日(日)に、招待作家、谷山恭子さんのワークショップが開催されます。

谷山さんは今回、ピクニック picnic という作品を制作されます。

こちらの作品の動物シートの絵を、みなさんと一緒に描こう!
というワークショップです。描いた絵の中から10点程が動物シートとなって、会期中六甲カンツリーハウスの芝生の上に展示されますよ!
こんな機会はめったにありません。ぜひご家族、お友達とご参加ください。

ご予約/お問合せは、
六甲ミーツ・アート インフォメーション係 078-894-2282

六甲ミーツ・アート 事務局
佐藤 文

2010年8月20日金曜日

怪しい人影?!

オルゴールミュージアムの中庭に、何やら怪しい人影が。
8月20日に宮永甲太郎さんが、作品設置の下見に来られました。アシスタントの方たちと、池に入って本番の作品設置の予行演習といったところです。

この池が、秋にはどんな姿を見せてくれるのか、楽しみです。

オルゴールミュージアム ホール・オブ・ホールズ六甲
学芸員 内藤紫都
















2010年8月13日金曜日

招待作家の方々を中心に、展覧会情報と制作情報をお知らせ致します。

今日は、招待作家の方々を中心に、展覧会情報と制作情報をお知らせ致します。
(これからも追加情報をお知らせします)
みなさん、夏休みに是非足を運んで下さい!

また、芸術散歩の作品制作風景も随時ブログで紹介しています。

相変わらず、スタッフ一同が休み無く開催に向けて頑張っております。楽しみにして下さい。


◇金子良/のびアニキ
夏休み展 Sense of Reality-僕らの世界のつくり方-
会期 : 2010年7月31日 (土) ― 9月26日 (日)
出品作家:金子良/のびアニキ、狩野志歩、木村太陽、山下耕平
場所 : 水と彫刻の丘 (千葉県市原市)


◇イチハラヒロコ 展
「プレイルーム。 イチハラヒロコ・箭内新一」
会期 : 7月4日 (日) ~9月8日 (水) 会期中無休
会場 : 高知県立美術館 第4展示室、1階回廊
入場無料

同時開催
イチハラヒロコ個展「デビューがピーク。」
会場 : graffiti


◇遠藤幹子・KOSUGE1-16
「こどものにわ」
会期 : 7月24日 (土) 〜10月3日 (日)
会場 : 東京都現代美術館


◇太田三郎
太田三郎作品展「出石町の家」
会期 : 8月1日 (日) 〜8月15日 (日)


◇KOSUGE1-16
あいちトリエンナーレ2010
会期 : 2010年8月21日 (土) ~10月31日 (日)
会場 : 長者町地区


◇谷山恭子
瀬戸内国際芸術祭「アートと海を巡る百日間の冒険」
瀬戸内国際芸術祭2010@男木島
「雨の路地」
会期 : 7月19日 (月) 〜10月31日 (日)


◇ジョン・ギャスライト
阪急阪神 ゆめまちチャレンジ隊2010
「六甲ミーツ・アートプレイベント/六甲山ツリークライミング@」
会期 : 8月22日 (日)
会場 : 六甲山カンツリーハウス


◇北川貴好
芸術散歩2010 — 北川貴好制作ドキュメント
「泥戦士」
いや〜凄い現場です!!でも、みなさんの努力の結集で魅力的な作品に仕上りそうです。


◇國府 理
KOKUFUMOBIL 2010.7.24ブログから
「Like a rolling stone」
この車が一体・・・・・・?


総合ディレクター/共同キュレーター
坂本 浩章

2010年8月12日木曜日

ガラス室から別荘へ―2

8月5日、六甲山郵便局で記念押印の後、ガラス室に向かう。寄道するのなら、六甲ケーブル往復&六甲山上バスフリーで、大人1300円の「表六甲周遊乗車券」が割安だ。一昨日、家具類の配置がだいたい決まったので、今回は生活用品を並べてみることにした。





























ここでも、ガラス室の湿気に耐えるものが優先される。まずは大豆、黒豆、ネズミモチの種子などをガラス瓶に詰めた。


































































続いて、クローバの輪飾りを積重ねて棚の上に置いてみる。展覧会の期間中に崩れることも予想されるため、中心部に一升瓶など入れたほうがよさそうだ。机の上にパソコンと電話機を置いたら、急に住まいらしくなった。小さな卓球台は、建康に配慮する住人であることを理解していただくために欠かせないであろう。






























































水屋の上に有馬温泉など各地のこけしコレクションを、棚の中に津山の本宅からかき集めた雑多な書物を並べると、いよいよ生活臭くなってきた。
実は、この夏作ったクローバの干し草が大量にある。クローバの和名「シロツメクサ」は江戸時代にオランダ人がガラス器具を日本に送ったとき、詰め物として、その乾かしたものを入れてきたのが名の由来だという。詰め物のクローバに混入した種子が、やがて日本全土に広がったのであろう。私が用意したクローバもたくさんの種子をつけている。先延ばしにしてきたが、次回はシロツメクサと取組んでみよう。

太田三郎

2010年8月11日水曜日

ガラス室から別荘へ

今回は、ガラス室の湿気を気にしなくていい家具、農具、植木鉢などを中心に運び込んだ。
雑然と置かれた荷物を見た時、この空間が住まいらしく変わるのか不安がよぎったが、水道のあるあたりを台所、反対側の出入り口を土間と仮に見立てて、作業を開始する。
手伝いを申し出てくださる方もいたが、机も棚も自分で持てる重さなので、室内構成には、一人で臨むことにしたのである。梱包材を片づけるだけでも、ずいぶんスッキリする。茶の間、書斎、物置を想定したコーナーをつくると、少しずつ住まいらしくなってきた。展覧会までに、配置が変わる可能性はあるけれど、なんとなく整理ができた気がしたので、5時には作業を終了した。

太田三郎


























































2010年8月10日火曜日

田中健司映像作品

ケーブルカーの六甲山上駅での展示を計画しています。

5月17日に映像の投影実験を行い、7月20日には、什器制作のための現地調査し、少しずつ展示への準備が進んでいます。

今回の展覧会では、作品と自然の関係が魅力的ですが、六甲山は、気候の大きな変化があり、映像の機器を使う私の作品にとっていままでにない厳しい展示環境です。

でも、その過酷さと比例して、美しい作品が生まれることを私自身、期待しています。

田中健司
















2010年8月9日月曜日

荷物の到着

2トンロングのトラックに積込んだ家財道具は、8月3日午前、高山植物園に到着することに決まり、その日から室内整備にあたることになった。六甲山に登るのはこれで6回目である。六甲山ホテル近くに六甲山郵便局があるのは知っていたものの、一度も訪ねることができずにいた。私は郵便局で消印を押して貰い、自身の居場所を記録する仕事「Date Stamps」を25年続けている。今回は、家具の到着日でもあるし、記念に押印して貰うことにした。幸い他にお客さんもなく、局員が写真撮影にも応じてくださる。











































郵便局に寄ったため、トラックのお兄さんたちとはタッチの差で会えなかった。片側にそっけなく荷物が置かれたガラス室は、予想以上の湿気だ。空気の入換えをしたところで、先客の出迎えを受ける。トカゲである。挨拶をすませ、まずはエネルギー補給のため「六甲山縦走弁当」を広げた。広島の友人達から還暦祝に戴いた魔法瓶には、冷たいお茶が入っている。「うめ塩飴」もあるから、熱中症対策は万全だ。











































太田三郎

2010年8月1日日曜日

助っ人登場!

7月31日、北川さんの作品制作現場に可愛い助っ人が来ました。彼女の名前は、音子(とのこ)ちゃん、4歳です。「皆のお手伝い、よろしくね!」と声を掛けると「うん!」と元気なお返事。「写真を撮るよ、ポーズして!」とお願いすると、可愛くピース・サインをしてくれました。

オルゴールミュージアム ホール・オブ・ホールズ六甲
学芸員 内藤紫都


7月30日の北川さんの作品の様子

前日に雨が降ったせいで、土が泥と化しています。
文字通り泥にまみれながらの作業です。
木材で角度を決めて、タイヤを積んでいます。タイヤはかなり積み上がってきたので、上に立つとかなり壮観です!

オルゴールミュージアム ホール・オブ・ホールズ六甲
学芸員 内藤紫都